2週~1か月
2025.01.15
2週目頃から様相が変わってきました。
私も大阪にある会社に出社をはじめて、自主的に集まったチームもボランティアの方々が復旧に参加してくるようになり、作業がスピードアップするとともに、メンタルの面で変化してきます。
前向きに動き続ける人と動けなくなる人が出てくるわけです。
<『被災者』『かわいそう』という言葉の影響>
震災の日からしばらくは、被災者は自分が被災者だという認識はあまりありません。災害が発生したのは確かですし、周囲の人すべてが被災者なわけですから、あらためて被災者という言葉を使うシーンがないわけです。
それが、外部からボランティアや報道関係者が入ってくるようになると、被災者、かわいそうという言葉があふれてくるようになります。
同じような話を一日中外部の人に話すことをしていると、自分がかわいそうな人たちなんだと改めて自覚するような感覚になっていきます。
かわいそうという言葉はかなり無責任です。震災発生したころは、大丈夫、何をしましょうか?という自分ができることを考える会話でしたが、被災者は可愛そうということを言われ続けると前向きな気持ちを維持できなくなるように思います。
被災すると人は大きく2つに分かれるようです。
1)とにかく行動する人達
当たり前のことですが、行動しないと水も食料も得られません。行動する人は当然人とのコミュニケーションも必要ですので人の話をよく聞いてとにかく動いてくれます。行動をする人はたとえ失敗したとしても、周囲の何かを変えてくれる人だと体験したわけです。
当社は実は行動する会社にしたいと思い、略称がDOになる社名にしようと考えました。デジタルオフィスはDOから生まれたわけです。
2)話すばかりで動かない人
報道の人やボランティアの人たちなど、様々な人が話を聞きたがります。そういう人たちに話すのは悪いことではありませんが、それがやがて精神的なダメージにつながっていくようです。
自分たちの不幸を嘆くようになり、もう駄目なんだと思ってしまうのは、行動をしないからではないかということです。